チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
価格: 1,050円 レビュー評価:4.5 レビュー数:6
『作家は処女作に向かって円熟する』という言葉を思い出してしまいました。
もちろん作家と音楽家とは違うし、なによりこのCDを、諏訪内晶子の処女作と位置付けるのには無理があります。とはいえ、この後に発売されたCDを聴くにつけ、このチャイコフスキー以上の感動を与えてくれる演奏がないと言うのもまた事実。 諏訪内晶子の他(後)のCDは、ある意味「個性」がだんだん前面に押し出されるようになりつつあるという意味での成長ぶりは見え隠れするものの、ただただ全力で押し切ったこのライブには、感動の面でははるかに及ばないのです。